割れた板ガラス、パリ 画像

われた いたがらす、ぱり割れた板ガラス、パリ

作家名
ケルテス、アンドレ ケルテス、アンドレ
作家英名
KERTÉSZ, André 
生年
1894年
没年
1985年
制作年
1929年(1973年のプリント) 
技法、材質、形状
ゼラチン・シルバー・プリント 
縦(高) × 横(幅) × 奥行(厚)
19.8 x 24.6 cm 
受入種別
購入 
分野名
写真・映像(外国作家) 
収蔵品番号
82-PHF-195-09 

銃弾のあとのような穴とヒビ。モンマルトルを見下ろす部屋でなにが起こったのか…。と、推理小説めかして始めましたが、実はこれ、ネガにガラスを用いていたころの写真で、割れた窓を撮ったのではなく、穴とヒビができてしまったガラス板のネガを、そのまま焼きつけただけなのです。
 第二次大戦下アメリカに避難ひなんしていたケルテスは、1963年パリに戻り、置き去りにしてあったネガの中からこの一枚を発見します。「偶然の事故のおかげで、すばらしい効果をつくり出せたんだ」とはケルテス自身の評。新しいレンズを試そうと何気なく写したショットが、写真家の「眼」によって、彼の代表作へと生まれ変わった瞬間でした。
(坂本恭子)

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