潮見坂 画像 拡大する

しおみざか潮見坂

作家名
イマムラ シコウ 今村 紫紅
作家英名
IMAMURA, Shiko 
生年
1880年
没年
1916年
制作年
1915年(大正4年) 
技法、材質、形状
絹本着色、軸装(一幅) 
縦(高) × 横(幅) × 奥行(厚)
112.5 x 42.0 cm 
受入種別
購入 
分野名
日本画 
収蔵品番号
87-JP-004 

紫紅はこの翌年に満35歳の若さできゅうせいしますが、この年は病を押して活発に創作しました。これは、前年、東海道五十三次の合作を制作するため旅したことをきっかけに、街道沿いの地に取材した作の一つ。潮見坂はしら宿しゅく、現・静岡県西さいにあります。歌川広重うたがわひろしげは、峠の上からえんしゅうなだを一望できるけいしょうとして海を見下ろす視点から描いて浮世絵にしました。けれども紫紅は、海の側から坂を見上げ、縦長の画面に遠近法によらないジグザクに続く帯のように坂道を描いています。色数を限ったことで坂道のユーモラスな形が引き立っています。従来の画題をとらえなおした意欲作で、盟友めいゆうだった画家・やす靫彦ゆきひこが持っていた作品です。
(八柳サエ)

「じっくりみる この一点 今村 紫紅 《潮見坂》」(動画 2023年6月) 横浜美術館のコレクションを、解説をあえて加えず、細部のクローズアップや、さまざまな角度からとらえた映像でご紹介します。

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