沙魚 画像 拡大する

はぜ沙魚

作家名
イマムラ シコウ 今村 紫紅
作家英名
IMAMURA, Shiko 
生年
1880年
没年
1916年
制作年
1915年(大正4年) 
技法、材質、形状
絹本着色、軸装(一幅) 
縦(高) × 横(幅) × 奥行(厚)
145.3 x 42.3 cm 
受入種別
寄贈 
寄贈者名
原範行氏・原會津子氏
分野名
日本画 
収蔵品番号
88-JP-021 

紫紅は、まだ居留地きょりゅうちがあった頃の横浜で育ちました。旧来の絵の型を破る新しい絵画を生み出そうと、仲間とグループを作り研鑽けんさんを積みました。そのひとつ赤曜会せきようかいは、紫紅がリーダーでした。これはその第3回展の出品作。川底の石をゆるい点描で描き、水の揺らぎと透明感を表す一方、7匹はヒレや眼、胴の模様などを細かく描いています。縦長の画面に、点描が形作るラインと、泳ぐ沙魚を交差するように配置し、軽やかなリズムを生み出しています。中国のそうが泳ぐ魚を見て楽しそうと言った故事から、東洋では古くから人の自由な境地を、魚が水中を泳ぐ姿に託す絵が制作されました。この絵にも、沙魚に清らかで楽しい心地が託されているようです。
(八柳サエ)

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