虎渓三笑 画像 拡大する

こけい さんしょう虎渓三笑

作家名
シモムラ カンザン 下村 観山
作家英名
SHIMOMURA, Kanzan 
生年
1873年
没年
1930年
制作年
1912年頃(大正元年頃) 
技法、材質、形状
絹本着色、軸装(一幅) 
縦(高) × 横(幅) × 奥行(厚)
161.0 x 85.0 cm 
受入種別
購入 
分野名
日本画 
収蔵品番号
88-JP-039 

むかし、中国の山に、慧遠えおんという僧がいました。ある日、詩人の陶淵明とうえんめい(左)と道士の陸修静りくしゅうせい(右)が、山に慧遠を訪ねて来ます。帰り道、話に夢中になった三人は、途中ではたと気がつきました。慧遠が長いあいだ山にこもって、修行のために決して越えることのなかった境界線(虎渓こけいという渓谷)を、とっくに通り過ぎていたのです。三人は一緒になって大笑いしました。この作品では、「やっちまった」感をにじませて、はにかみ笑いをする慧遠と、慧遠を囲み、「どんまい」とでも言うかのようなふたりを描いているように見えます。線に強弱をつけたり、慧遠の眉の白色をポイントにして、主人公の表情に視線を集めたりと、作者の工夫が光ります。
(日比野民蓉)

Page Top