毛皮のマント 画像

けがわ の マント毛皮のマント

作家名
エルンスト、マックス エルンスト、マックス
作家英名
ERNST, Max 
生年
1891年
没年
1976年
制作年
1926年 
技法、材質、形状
油彩、カンヴァス 
縦(高) × 横(幅) × 奥行(厚)
80.5 x 53.5 cm 
受入種別
購入 
分野名
油彩その他の絵画(外国作家) 
収蔵品番号
88-OF-004 

画面中央の少し右下、マントの袖口から出る右手が見えるでしょうか。この作品では毛皮をまとう女性が木板にはさまれる形でコラージュ風に描かれているようです。これに似た構図は、同年に完成していた版画集『博物誌』にすでに見られるので、この作品の特異性はコラージュ的表現を油彩画で試している点にあると言えます。手法としてはカンヴァスの下に凹凸のある素材を敷いて、上からパレットナイフなどで絵の具をこすとしていくグラッタージュが木目や毛皮の部分に使われています。こうして浮かび上がった羽毛のマントのイメージは、どこか鳥の姿を思わせます。鳥はエルンスト自身の「分身」とも言われ、彼が長年、偏愛した対象でした。
(南島 興)

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