老莱子 画像 拡大する

ろう らいし老莱子

作家名
シモムラ カンザン (ホクシンサイ) 下村 観山 (北心斎)
作家英名
SHIMOMURA, Kanzan (Hokushinsai) 
生年
1873年
没年
1930年
制作年
1883年(明治16年) 
技法、材質、形状
紙本墨画、朱 
縦(高) × 横(幅) × 奥行(厚)
51.4 x 35.2 cm 
受入種別
寄贈 
寄贈者名
入江宏氏
分野名
日本画 
収蔵品番号
2011-JP-005 

少年期の観山による、粉本ふんぽん(古典的な画題や筆法を習うための手本)の模写です。近世最大の絵画の流派・狩野かのうでは、粉本を忠実に写しては師匠に添削してもらうことを繰り返し、筆づかいを修練しました。観山はこの伝統的な方法で、「最後の狩野派」と呼ばれた狩野かのう芳崖ほうがいや、橋本はしもとほうに学びました。この絵を含む4点の《老莱ろうらいは10歳の頃の作。師による修正の線や、「妙々」(すばらしい)と評価の入ったものもあります。老莱子は中国の春秋時代の思想家。70歳になっても子どものようにふるまって両親を喜ばせたという故事による、粉本の典型的な画題です。のちに巧みな線を自在にあやつって数々の名作を生んだ観山の、早熟な才能が見て取れます。
(内山淳子)

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