当サイトではJavaScriptを使用しております。 JavaScriptをONにして再読み込みを行ってください。
このページの本文へ移動
横浜美術館コレクション検索
English
コレクション検索TOPへ
少年期の観山による、粉本ふんぽん(古典的な画題や筆法を習うための手本)の模写です。近世最大の絵画の流派・狩野かのう派はでは、粉本を忠実に写しては師匠に添削してもらうことを繰り返し、筆づかいを修練しました。観山はこの伝統的な方法で、「最後の狩野派」と呼ばれた狩野かのう芳崖ほうがいや、橋本はしもと雅が邦ほうに学びました。この絵を含む4点の《老莱ろうらい子し》は10歳の頃の作。師による修正の線や、「妙々」(すばらしい)と評価の入ったものもあります。老莱子は中国の春秋時代の思想家。70歳になっても子どものようにふるまって両親を喜ばせたという故事による、粉本の典型的な画題です。のちに巧みな線を自在に操あやつって数々の名作を生んだ観山の、早熟な才能が見て取れます。(内山淳子)
Page Top
少年期の観山による、粉本(古典的な画題や筆法を習うための手本)の模写です。近世最大の絵画の流派・狩野派では、粉本を忠実に写しては師匠に添削してもらうことを繰り返し、筆づかいを修練しました。観山はこの伝統的な方法で、「最後の狩野派」と呼ばれた狩野芳崖や、橋本雅邦に学びました。この絵を含む4点の《老莱子》は10歳の頃の作。師による修正の線や、「妙々」(すばらしい)と評価の入ったものもあります。老莱子は中国の春秋時代の思想家。70歳になっても子どものようにふるまって両親を喜ばせたという故事による、粉本の典型的な画題です。のちに巧みな線を自在に操って数々の名作を生んだ観山の、早熟な才能が見て取れます。
(内山淳子)