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大正から昭和初期にかけて流行した「芸術写真」。これは19世紀末のヨーロッパにおける「ピクトリアリスム」の流れを受けたもので、いずれも絵画的な表現を目指した写真のことを指します。 そのピクトリアリスムや芸術写真の担い手たちに愛用された印画法のひとつが「ゴム印画」です。梅阪鶯里は、とりわけこの技法に秀ひいでた写真家として知られます。この作品の、水墨画を思わせる柔らかなグラデーションは、焼き付けと現像の工程を何回も繰り返すゴム印画ならではの効果です。その細やかな階調表現に加え、竹林というモチーフの選択、前景と背景のコントラストを意識した構図法には、梅阪の日本画への傾倒がよく見て取れます。(松永真太郎)
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大正から昭和初期にかけて流行した「芸術写真」。これは19世紀末のヨーロッパにおける「ピクトリアリスム」の流れを受けたもので、いずれも絵画的な表現を目指した写真のことを指します。
そのピクトリアリスムや芸術写真の担い手たちに愛用された印画法のひとつが「ゴム印画」です。梅阪鶯里は、とりわけこの技法に秀でた写真家として知られます。この作品の、水墨画を思わせる柔らかなグラデーションは、焼き付けと現像の工程を何回も繰り返すゴム印画ならではの効果です。その細やかな階調表現に加え、竹林というモチーフの選択、前景と背景のコントラストを意識した構図法には、梅阪の日本画への傾倒がよく見て取れます。
(松永真太郎)