郁代 画像 拡大する

いくよ郁代

作家名
ナカジマ キヨシ 中島 清之
作家英名
NAKAJIMA, Kiyoshi 
生年
1899年
没年
1989年
制作年
1934年(昭和9年) 
技法、材質、形状
絹本着色、軸装(一幅) 
縦(高) × 横(幅) × 奥行(厚)
125.0 x 41.5 cm 
受入種別
寄贈 
寄贈者名
中島洋光氏
分野名
日本画 
収蔵品番号
2016-JP-008 

1才で亡くなった次女・郁代を描いています。清之は大胆に抽象化された晩年の人物画などで知られますが、壮年期には、古典絵画に学んだ墨の線が美しいこうした作品を残しました。清之はこの絵を郁代の忘れ形見として愛蔵し、後に友人の表具師・がわゆたかに頼んで、モダン表装とも呼ばれる現代的なスタイルの掛軸にしました。絵の周囲には、薄茶色の無地のきれが取り回されています。画面の左端に描かれたふすまさんが、裂地と一体化して見えるように考えられているため、裂地が襖の面のようにも見え、いかにも郁代が襖につかまって掛軸の中から出てきそうに感じられます。そうした表装の妙を展示室で楽しめることも、日本画鑑賞の魅力のひとつです。
(内山淳子)

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