三聖之図 画像 拡大する

さんせい の ず三聖之図

作家名
シモムラ カンザン 下村 観山
作家英名
SHIMOMURA, Kanzan 
生年
1873年
没年
1930年
制作年
1909年(明治42年) 
技法、材質、形状
絹本着色、軸装(一幅) 
縦(高) × 横(幅) × 奥行(厚)
137.0 x 54.5 cm 
受入種別
購入 
分野名
日本画 
収蔵品番号
2018-JP-007 

ここに描かれているのは、右からキリスト、釈迦、孔子。つまりキリスト教、仏教、儒教の開祖です。もともと中国絵画には、「酢吸すすいの三聖さんせい」「三酸さんさん」などと呼ばれる画題があります。宗教の異なる3人がお酢をなめたところ、3人そろって眉をひそめたという故事に基づくものです。多くの場合、釈迦、孔子と、道教の始祖老子の3人を描き、宗教や思想が異なっても、酢をなめれば皆すっぱいと感じる、つまり、真理はひとつであることを表します。日本に西洋文化が一気に流入した明治時代。聖人のひとりも、老子がキリストに置き換わっていますが、3聖人を並置する描き方から、絵の主題は「酢吸三聖」をベースにしていると推測されます。
(日比野民蓉)

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