煉瓦倉庫の扉 画像

れんが そうこ の とびら煉瓦倉庫の扉

作家名
タカダ ヤスオ 髙田 保雄
作家英名
TAKADA, Yasuo 
生年
1927年
没年
2016年
制作年
1970年代 
技法、材質、形状
油彩、カンヴァス 
縦(高) × 横(幅) × 奥行(厚)
30.6 x 39.8 cm 
受入種別
寄贈 
寄贈者名
髙田先子氏
分野名
油彩その他の絵画(日本作家) 
収蔵品番号
2021-OJ-007 

1945年、作者の髙田保雄は18歳で横浜大空襲を経験し、父親を亡くします。以来、無惨むざんにも焼け野原となった故郷・横浜を訪れることは、ほとんどなくなりました。しかし、1960年代に入り、空襲前に描きためていたスケッチから、横浜をモチーフとした油彩画を描き始めます。この作品は、その「横浜シリーズ」と呼ばれる連作のうちのひとつです。赤レンガ倉庫は、綿めんの貿易商をしていた父の仕事とも関わっていた場所。完成前の画面にうっすらと斜線をほどこすことで、全体にかすみがかかったような表現は、まるで遠い記憶の中を漂うような印象を与えます。作者の故郷に対する複雑な思いと、横浜という土地の歴史的記憶を、同時に伝える作品です。
(日比野民蓉)

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