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北野恒富は大阪画壇を代表する日本画家で、多くの美人画を手がけました。桃の花に麗うるわしい中国服の女性、という組み合わせは、西王せいおう母ぼや楊よう貴妃きひを想像させます。西王母は中国の神話に登場する仙女で、実を口にすると不老不死になる桃を持つといわれます。また、楊貴妃は中国唐代・玄宗皇帝げんそうこうていの妃きさきで、絶世の美女として知られる人物です。桃の盛りに皇帝と宴会を楽しんだエピソードが残っており、絵の題材としても好まれました。この作品の女性の正体、皆さんは誰だと思いますか? 架空の人物でしょうか。恒富は、着衣と背景のぼかしを同じ色にすることで、女性の身体から不思議な力がにじみ出ているような、神秘的な雰囲気を演出しているようです。(日比野民蓉)
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北野恒富は大阪画壇を代表する日本画家で、多くの美人画を手がけました。桃の花に麗しい中国服の女性、という組み合わせは、西王母や楊貴妃を想像させます。西王母は中国の神話に登場する仙女で、実を口にすると不老不死になる桃を持つといわれます。また、楊貴妃は中国唐代・玄宗皇帝の妃で、絶世の美女として知られる人物です。桃の盛りに皇帝と宴会を楽しんだエピソードが残っており、絵の題材としても好まれました。この作品の女性の正体、皆さんは誰だと思いますか? 架空の人物でしょうか。恒富は、着衣と背景のぼかしを同じ色にすることで、女性の身体から不思議な力がにじみ出ているような、神秘的な雰囲気を演出しているようです。
(日比野民蓉)