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1946(昭和21)年1月1日、昭和天皇は自らの神格を否定する詔しょう書しょを発しました。後に「人間宣言」と呼ばれるものです。そして新しい憲法ができると、天皇は国の象徴しょうちょうであると定められました。この時期を境に、天皇の写真はそれまでの指導者としての威厳を感じさせるものから、親しみやすさを意識したものへと変化していきます。このスナップ写真は、日比谷公会堂前で車を降りて、帽子を取ってあいさつする天皇と皇后を写しています。おそらくは、沿道に見物する人々が集まっているのでしょう。師岡にとっても、この時の天皇と皇后は、東京で暮らす同じ人間のひとりとして見えたのかもしれません。そんな新しい時代の幕開けを感じさせる写真です。(木村絵理子)
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1946(昭和21)年1月1日、昭和天皇は自らの神格を否定する詔書を発しました。後に「人間宣言」と呼ばれるものです。そして新しい憲法ができると、天皇は国の象徴であると定められました。この時期を境に、天皇の写真はそれまでの指導者としての威厳を感じさせるものから、親しみやすさを意識したものへと変化していきます。このスナップ写真は、日比谷公会堂前で車を降りて、帽子を取ってあいさつする天皇と皇后を写しています。おそらくは、沿道に見物する人々が集まっているのでしょう。師岡にとっても、この時の天皇と皇后は、東京で暮らす同じ人間のひとりとして見えたのかもしれません。そんな新しい時代の幕開けを感じさせる写真です。
(木村絵理子)