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恋人の死の知らせを受けながらも、ステージに立ち続ける歌手。その心の内を歌った「喝采かっさい」は、昭和を代表するちあきなおみの歌謡曲です。下絵では黒い服に身を包んでいましたが、完成作では真っ赤なドレスになり、喪を思わせる黒色は、髪にかかるヴェールにわずかに残るばかり。ドレスの色は赤みを帯びた肌の色や身体の線と一体化して、内側から湧き上がる歌い手の熱量を感じさせます。作家は実際の歌謡ショーに通い、楽器を買い込んで熱心に描く対象の研究をしました。しかし、最終的には楽隊を金銀のシルエットに落とし込み、顔の線は一筆書きで単純化するなど、細かな描きこみを省略することで、絵の主役の圧倒的な存在感を表現しています。(日比野民蓉)
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恋人の死の知らせを受けながらも、ステージに立ち続ける歌手。その心の内を歌った「喝采」は、昭和を代表するちあきなおみの歌謡曲です。下絵では黒い服に身を包んでいましたが、完成作では真っ赤なドレスになり、喪を思わせる黒色は、髪にかかるヴェールにわずかに残るばかり。ドレスの色は赤みを帯びた肌の色や身体の線と一体化して、内側から湧き上がる歌い手の熱量を感じさせます。作家は実際の歌謡ショーに通い、楽器を買い込んで熱心に描く対象の研究をしました。しかし、最終的には楽隊を金銀のシルエットに落とし込み、顔の線は一筆書きで単純化するなど、細かな描きこみを省略することで、絵の主役の圧倒的な存在感を表現しています。
(日比野民蓉)