風俗三十二相 けむさう 享和年間内室之風俗 画像 拡大する

ふうぞく さんじゅうにそう けむそう きょうわ ねんかん ないしつ の ふうぞく風俗三十二相 けむさう 享和年間内室之風俗

作家名
ツキオカ ヨシトシ 月岡 芳年
作家英名
TSUKIOKA, Yoshitoshi 
生年
1839年
没年
1892年
制作年
1888年(明治21年)(版元:綱島亀吉) 
技法、材質、形状
木版 
縦(高) × 横(幅) × 奥行(厚)
用紙:37.4 x 25.2 cm 
受入種別
寄贈 
寄贈者名
加藤栄一氏
分野名
版画(日本作家) 
収蔵品番号
85-PRJ-147 

「あれだ、けむったいねぇ…」まゆを寄せて目を細め、唇を結んだ表情が、そんなつぶやきを連想させます。やりおぼしき煙の描写も絶品。なめらかな線の魅力はもちろん、きもののあい、帯の黒、団扇うちわげんこうの朱の色味を変化させ、煙の濃い場所・薄い場所を描き分けるりようです。この微細な表現が、板を彫り、そこに絵の具をのせてることで生まれたのですから、まさに驚嘆きょうたん。女性の髪の毛の一本一本も注目のしどころです。
「風俗三十二相」は、姿・ありさまを意味する「相」に、「~(し)そう」の音をかさね、種々の時代や階層の女性の装い、振る舞いを描いたシリーズ。芳年はここでなんと、生まれる前の享和年間(1801~04年)にまでさかのぼっています。
(坂本恭子)

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