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明治30年代、菱田春草ひしだしゅんそうは、親しい画家仲間の横山大観よこやまたいかんと絵の新しい描き方を発明しました。すなわち、線をほとんど使わず、色の面を使い、光や空気、水、そして動物や植物の形を描く方法をこころみたのです。線を使って形をしっかりととらえなかったので、画面がすこしぼんやりと見えます。このため人々は、この手法を「朦朧体もうろうたい」(かすんではっきりしない描き方)とよびました。「夏汀かてい」とは、夏の水のほとりを意味します。小さな川の流れや岩、一羽のセキレイ、ピンクの花をつけたセキチク、そしてこれらをつつむ光と空気を、この手法で描いています。(柏木智雄)
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明治30年代、菱田春草は、親しい画家仲間の横山大観と絵の新しい描き方を発明しました。すなわち、線をほとんど使わず、色の面を使い、光や空気、水、そして動物や植物の形を描く方法をこころみたのです。線を使って形をしっかりととらえなかったので、画面がすこしぼんやりと見えます。このため人々は、この手法を「朦朧体」(かすんではっきりしない描き方)とよびました。「夏汀」とは、夏の水のほとりを意味します。小さな川の流れや岩、一羽のセキレイ、ピンクの花をつけたセキチク、そしてこれらをつつむ光と空気を、この手法で描いています。
(柏木智雄)