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重力に逆らって直立するリングの前に、小鳥と球体と砂時計が置かれています。その周囲に弧を描いてひろがる、小さな花、種子、落ち葉たち。「循環」と「完全」の双方に通ずる円まるいかたちが繰り返され、「流れる時間」と「永遠」が重なり合う、そんな奇跡を目の当たりにしている気分になってきます。 「地球上の目に見える世界をとおさないと、見えない世界にはいっていくことはできない。しかし、見える世界のほうがはるかに小さい。これを私は静物画に描く。」と語る長谷川潔は、自分を小鳥になぞらえることもありました。つぶらな瞳が画面の中心にくるよう配されたこの鳥も、見えない「時」のすがたを求めた版画家の自画像に数えられるでしょう。 (坂本恭子)
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重力に逆らって直立するリングの前に、小鳥と球体と砂時計が置かれています。その周囲に弧を描いてひろがる、小さな花、種子、落ち葉たち。「循環」と「完全」の双方に通ずる円いかたちが繰り返され、「流れる時間」と「永遠」が重なり合う、そんな奇跡を目の当たりにしている気分になってきます。
「地球上の目に見える世界をとおさないと、見えない世界にはいっていくことはできない。しかし、見える世界のほうがはるかに小さい。これを私は静物画に描く。」と語る長谷川潔は、自分を小鳥になぞらえることもありました。つぶらな瞳が画面の中心にくるよう配されたこの鳥も、見えない「時」のすがたを求めた版画家の自画像に数えられるでしょう。
(坂本恭子)