白磁花瓶 画像

はくじ かびん白磁花瓶

作家名
イノウエ リョウサイ(サンダイ) 井上 良斎(三代)
作家英名
INOUE, Ryosai (III) 
生年
1888年
没年
1971年
制作年
1950年代-1960年代前半 (昭和20年代後半-30年代)(推定) 
技法、材質、形状
陶磁器 
縦(高) × 横(幅) × 奥行(厚)
高さ 21.0 cm、口径 14.2 cm、胴径 23.5 cm、底径 9.0 cm  
受入種別
寄贈 
寄贈者名
山口和宏氏
分野名
工芸(日本作家) 
収蔵品番号
88-CJ-00D 

三代良斎は、輸出用の陶磁器を生産していた二代の長男。1914年に東京から横浜高島町たかしまちょうに移り、関東大震災を機に南区のぼがまを開きました。とうの研究を重ねつつ、器形や釉薬ゆうやくの実験に生涯とりくんだ、横浜を代表する陶工です。
白磁とありますが、磁器にしてはかなりぶ厚いつくりで、宋から明の時代、あるいは李氏朝鮮の磁器の「白」をこそ、作家はなぞろうとしたのでしょう。口縁こうえんから引き下ろした縦の筋と丸いかたちが響き合い、つぼみをほころばせた白い花が、そのまま花瓶に化したかのよう。上部にかさなる水平線も、花びらのやわらかな手触りを思い出させます。いのちの温かさを感じさせるふっくらとした形態は、三代良斎がとくに好んだものでした。(坂本恭子)

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