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むかし、中国の山に、慧遠えおんという僧がいました。ある日、詩人の陶淵明とうえんめい(左)と道士の陸修静りくしゅうせい(右)が、山に慧遠を訪ねて来ます。帰り道、話に夢中になった三人は、途中ではたと気がつきました。慧遠が長いあいだ山にこもって、修行のために決して越えることのなかった境界線(虎渓こけいという渓谷)を、とっくに通り過ぎていたのです。三人は一緒になって大笑いしました。この作品では、「やっちまった」感をにじませて、はにかみ笑いをする慧遠と、慧遠を囲み、「どんまい」とでも言うかのようなふたりを描いているように見えます。線に強弱をつけたり、慧遠の眉の白色をポイントにして、主人公の表情に視線を集めたりと、作者の工夫が光ります。 (日比野民蓉)
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むかし、中国の山に、慧遠という僧がいました。ある日、詩人の陶淵明(左)と道士の陸修静(右)が、山に慧遠を訪ねて来ます。帰り道、話に夢中になった三人は、途中ではたと気がつきました。慧遠が長いあいだ山にこもって、修行のために決して越えることのなかった境界線(虎渓という渓谷)を、とっくに通り過ぎていたのです。三人は一緒になって大笑いしました。この作品では、「やっちまった」感をにじませて、はにかみ笑いをする慧遠と、慧遠を囲み、「どんまい」とでも言うかのようなふたりを描いているように見えます。線に強弱をつけたり、慧遠の眉の白色をポイントにして、主人公の表情に視線を集めたりと、作者の工夫が光ります。
(日比野民蓉)