卵と貝殻(ソラリゼーション) 画像

たまご と かいがら(ソラリゼーション)卵と貝殻(ソラリゼーション)

作家名
レイ、マン レイ、マン
作家英名
RAY, Man 
生年
1890年
没年
1976年
制作年
1931年(後年のプリント) 
技法、材質、形状
ゼラチン・シルバー・プリント 
縦(高) × 横(幅) × 奥行(厚)
30.0 x 21.5 cm 
受入種別
購入 
分野名
写真・映像(外国作家) 
収蔵品番号
82-PHF-239 

貝殻から卵がにゅるっと抜け出た瞬間。そんなふうにも見えますね。なんの関係もないものを並置することで、それぞれがまったく違う存在に感じられてくる、この新鮮な驚きをとおして新しい価値観・世界観を拓いていこう——これは、シュルレアリスムが得意とした戦略のひとつでした。
どちらも白い殻ですが、片や新たな生命を包み守るもの、片や自然のがいにあたるもの。対称をなす左手と右手に、生と死が握られているわけです。しかも、ここで用いられているソラリゼーションは、フィルムの現像時に強い光を当て、部分的に白(光)と黒(影)を反転させる技法。一枚の写真のなかに、世界を成りたたせる様々な対立と共存がうずまいているようです。
(坂本恭子)

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