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山村耕花は日本画家として歴史画などを描き、また江戸の浮世絵を近代に受け継ぐ「新版画」の旗手として、役者絵で人気を博していました。40歳の時のこの作品では、自身への新たな挑戦として、同時代の女性たちを等身大に描きました。浮世絵の美人画を思わせるすらりとした女性たちは、姿かたちが皆よく似ています。ほぼ同じ形を反転、反復して描くことで、絵には静的で整然とした調子が生まれています。一方で、流行の「耳隠し」の髪型に結った5人の髪は、豊かな量感と独特な形を黒々と主張し、絵に力強いアクセントを与えています。浮世絵の様式美と、現代の女性が謳歌おうかした新しい美の形を融合させようとした、画家の意欲が伝わってきます。 (内山淳子)
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山村耕花は日本画家として歴史画などを描き、また江戸の浮世絵を近代に受け継ぐ「新版画」の旗手として、役者絵で人気を博していました。40歳の時のこの作品では、自身への新たな挑戦として、同時代の女性たちを等身大に描きました。浮世絵の美人画を思わせるすらりとした女性たちは、姿かたちが皆よく似ています。ほぼ同じ形を反転、反復して描くことで、絵には静的で整然とした調子が生まれています。一方で、流行の「耳隠し」の髪型に結った5人の髪は、豊かな量感と独特な形を黒々と主張し、絵に力強いアクセントを与えています。浮世絵の様式美と、現代の女性が謳歌した新しい美の形を融合させようとした、画家の意欲が伝わってきます。
(内山淳子)