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油彩画《かぐわしき大地》(1892年、大原美術館蔵)の構図を左右反転させた作品。ゴーギャンのタヒチ滞在記『ノア・ノア』のために制作されました。主題は旧約聖書における創世記。アダムとイヴは悪魔の化身である蛇にそそのかされて、禁断の実を口にすることでエデンの園(楽園)を追放されてしまいます。これが原罪です。この作品では、西洋の文明社会から逃亡をはかったゴーギャンが舞台をタヒチに置き換えています。イヴはタヒチの女性に、蛇は大きなトカゲに、りんごは赤々とした花にといったように。けれどアダムはどこへ行ったのでしょう。イヴが目をむけるこちらにひとり、筆をもち、罪を「逃れた」男が立っているかもしれません。(南島 興)
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油彩画《かぐわしき大地》(1892年、大原美術館蔵)の構図を左右反転させた作品。ゴーギャンのタヒチ滞在記『ノア・ノア』のために制作されました。主題は旧約聖書における創世記。アダムとイヴは悪魔の化身である蛇にそそのかされて、禁断の実を口にすることでエデンの園(楽園)を追放されてしまいます。これが原罪です。この作品では、西洋の文明社会から逃亡をはかったゴーギャンが舞台をタヒチに置き換えています。イヴはタヒチの女性に、蛇は大きなトカゲに、りんごは赤々とした花にといったように。けれどアダムはどこへ行ったのでしょう。イヴが目をむけるこちらにひとり、筆をもち、罪を「逃れた」男が立っているかもしれません。
(南島 興)