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うす暗い洞窟のなかで光り輝く女神。右腕に巻きつく緑の大蛇や頭上を舞う黒い鳥。きらびやかな岩肌を背にしたその表情は、もの憂げにも、いたずらっ気をたたえたようにも映ります。おそらくは、モローの好んだ「ファム・ファタル」(聖書や神話に登場する、男を破滅させる「運命の女」)の女性像がいくつか混ぜ合わされたものです。しかし、その典拠は明らかではありません。また体つきを見れば、にわかには性別の判断もつかなくなります。タイトルで女神という名で呼ばれた者の正体は、はぐらかされ続けるのです。こうした不確かさこそが、この女神(?)のもつ魅力の源なのでしょう。(南島興)
「じっくりみる この一点 ギュスターヴ・モロー 《岩の上の女神》」(動画 2022年1月)横浜美術館のコレクションを、解説をあえて加えず、細部のクローズアップや、さまざまな角度からとらえた映像でご紹介します。
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うす暗い洞窟のなかで光り輝く女神。右腕に巻きつく緑の大蛇や頭上を舞う黒い鳥。きらびやかな岩肌を背にしたその表情は、もの憂げにも、いたずらっ気をたたえたようにも映ります。おそらくは、モローの好んだ「ファム・ファタル」(聖書や神話に登場する、男を破滅させる「運命の女」)の女性像がいくつか混ぜ合わされたものです。しかし、その典拠は明らかではありません。また体つきを見れば、にわかには性別の判断もつかなくなります。タイトルで女神という名で呼ばれた者の正体は、はぐらかされ続けるのです。こうした不確かさこそが、この女神(?)のもつ魅力の源なのでしょう。
(南島興)