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雑誌『TIME』の表紙を飾ったアメリカ大統領の顔の上半分と、作家自身の顔の下半分を組み合わせた写真シリーズです。誰もが知る「世界の顔」と、ほとんど知られていない「自分の顔」。権力者と一個人の肖像の合成は、おなじみの顔に疑問を抱かせます。「世界の顔」は、写真やテレビの「イメージ」に過ぎないからです。あたかも絶対的な存在が実は虚構であり、弱くて力のない存在であるかのような個人こそ、実在のものであるという鮮やかな対比が、皮肉まじりに浮かび上がります。京都に生まれ、戦後在日コリアンとなった作家が常に対たい峙じしてきた、「社会」における「他者」としての「自分」。これに通じる視点が、このシリーズにも読み取れます。(日比野民蓉)
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雑誌『TIME』の表紙を飾ったアメリカ大統領の顔の上半分と、作家自身の顔の下半分を組み合わせた写真シリーズです。誰もが知る「世界の顔」と、ほとんど知られていない「自分の顔」。権力者と一個人の肖像の合成は、おなじみの顔に疑問を抱かせます。「世界の顔」は、写真やテレビの「イメージ」に過ぎないからです。あたかも絶対的な存在が実は虚構であり、弱くて力のない存在であるかのような個人こそ、実在のものであるという鮮やかな対比が、皮肉まじりに浮かび上がります。京都に生まれ、戦後在日コリアンとなった作家が常に対峙してきた、「社会」における「他者」としての「自分」。これに通じる視点が、このシリーズにも読み取れます。
(日比野民蓉)