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はげしい筆跡とパレットナイフでカンヴァスに押しつけられた白い絵の具が、暗い画面のなかで際立っています。その粗い絵の具のタッチが、岩場に打ち寄せる波しぶきに立体的な物としての存在感を与えています。伝統的な「海景画」のジャンルでは、海を舞台にした人間の営みが主題とされてきました。しかしクールベは、荒れ狂う波から静かな凪なぎまで、時間や天気によって表情を変える海の生命力そのものを画面にとどめようとしました。とりわけ1869年に訪れたフランスのエトルタでは、岩壁に囲まれた海の激しさにつき動かされました。そして翌年にかけて波をクローズアップにした作品を40点ほど描きました。この作品もそのうちの1点です。(片多祐子)
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はげしい筆跡とパレットナイフでカンヴァスに押しつけられた白い絵の具が、暗い画面のなかで際立っています。その粗い絵の具のタッチが、岩場に打ち寄せる波しぶきに立体的な物としての存在感を与えています。伝統的な「海景画」のジャンルでは、海を舞台にした人間の営みが主題とされてきました。しかしクールベは、荒れ狂う波から静かな凪まで、時間や天気によって表情を変える海の生命力そのものを画面にとどめようとしました。とりわけ1869年に訪れたフランスのエトルタでは、岩壁に囲まれた海の激しさにつき動かされました。そして翌年にかけて波をクローズアップにした作品を40点ほど描きました。この作品もそのうちの1点です。
(片多祐子)