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戦後10年ほど貧困のなかで制作を続けていた斎藤は、「今日の新人57年」展(朝日新聞社主催)で新人賞を受賞します。このとき53歳。戦前から創作活動をしていた斎藤が、改めて新人として注目されました。これを機に旧知の詩人、瀧口修造たきぐちしゅうぞうの紹介をえて、銀座の画廊で連続個展を開きます。この作品は、その個展に出品されたもののひとつ。斎藤は合板の表面を電動ドリルで傷つけ、思いがけない凹凸を作りだします。ラベンダー油などの薬品で溶かした蜜みつ蝋ろうと絵の具を混ぜて、それを塗り板に色を染み込ませ、またドリルで削り、さらに塗り重ねる作業を繰り返します。この工程によって深い色感と独特の質感を生み出したのでした。(柏木智雄)
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戦後10年ほど貧困のなかで制作を続けていた斎藤は、「今日の新人57年」展(朝日新聞社主催)で新人賞を受賞します。このとき53歳。戦前から創作活動をしていた斎藤が、改めて新人として注目されました。これを機に旧知の詩人、瀧口修造の紹介をえて、銀座の画廊で連続個展を開きます。この作品は、その個展に出品されたもののひとつ。斎藤は合板の表面を電動ドリルで傷つけ、思いがけない凹凸を作りだします。ラベンダー油などの薬品で溶かした蜜蝋と絵の具を混ぜて、それを塗り板に色を染み込ませ、またドリルで削り、さらに塗り重ねる作業を繰り返します。この工程によって深い色感と独特の質感を生み出したのでした。
(柏木智雄)