文覚 画像 拡大する

もんがく文覚

作家名
イマムラ シコウ 今村 紫紅
作家英名
IMAMURA, Shiko 
生年
1880年
没年
1916年
制作年
1909年頃(明治42年頃) 
技法、材質、形状
絹本着色、軸装(一幅) 
縦(高) × 横(幅) × 奥行(厚)
92.6 x 35.0 cm 
受入種別
購入 
分野名
日本画 
収蔵品番号
2000-JP-001 

1916年に35歳の若さで世を去った日本画家・今村紫紅の仕事は、テーマの特質に照らして、ふたつの時期に大別できます。すなわち、主に歴史上の人物や物語に取材して多くの作品をのこした明治期と、西洋の技法も取り入れるなど風景画の新たな表現に取り組んだ大正期です。
この作品は、前者の時期に位置づけられる歴史人物画で、描かれているのは、平安末期から鎌倉初期の真言宗しんごんしゅうの僧、文覚上人もんがくしょうにんです。白河法皇しらかわほうおうに寄付を強要して怒りをかい伊豆に流された際に、たまたま源頼朝みなもとのよりともと出会い、平家を討つよう促したとされる僧です。手に金剛鈴こんごうれいじゅを持ち岩の上にすわる文覚の姿は、『平家物語』巻第五「文覚荒行あらぎょう」のエピソードに取材しているのでしょう。
(柏木智雄)

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