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明治期、小説の単行本で読者を引き付けた木版の口絵は、文芸雑誌にも付けられるようになります。出版社の博文館はくぶんかんは『文芸倶楽部』に、手間をかけた多色木版たしょくもくはんの口絵くちえを付けました。初め、掲載された小説の登場人物を紹介しましたが、小説が仕上がってから読み込んで絵を描くのは、工程の上で負担でした。そこで、掲載内容とは別に、季節感のある美人画の口絵くちえを登場させました。これはその一枚。作者は、口絵くちえや挿絵さしえをよく描いた画家の一人です。山開きは、夏山シーズン初め、登山の安全を祈願した節目。また、婦人が手にする麦藁蛇むぎわらへびは、江戸時代中期以降、富士山の信仰に結び付いた厄除やくよけの土産物として、定着していました。(八柳サエ)
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明治期、小説の単行本で読者を引き付けた木版の口絵は、文芸雑誌にも付けられるようになります。出版社の博文館は『文芸倶楽部』に、手間をかけた多色木版の口絵を付けました。初め、掲載された小説の登場人物を紹介しましたが、小説が仕上がってから読み込んで絵を描くのは、工程の上で負担でした。そこで、掲載内容とは別に、季節感のある美人画の口絵を登場させました。これはその一枚。作者は、口絵や挿絵をよく描いた画家の一人です。山開きは、夏山シーズン初め、登山の安全を祈願した節目。また、婦人が手にする麦藁蛇は、江戸時代中期以降、富士山の信仰に結び付いた厄除けの土産物として、定着していました。
(八柳サエ)