当サイトではJavaScriptを使用しております。 JavaScriptをONにして再読み込みを行ってください。
このページの本文へ移動
横浜美術館コレクション検索
English
コレクション検索TOPへ
國領は西洋の近代絵画の影響を受けつつ、初期の模索期間を経て、1950年代の半ばから「点描」による絵画を描き始めます。点描とは絵具を点のように並べて表現する手法です。しかしこれを徹底すると、あらゆるイメージはばらばらに解体されてしまいます。そこで國領自身が点描のなかでもこの時期の作品を「立体派風分割構成の傾向」といい表す通り、主に縦に延びた線を意識させることで建物や船の形をかろうじて浮かび上がらせています。つまり、イメージを解体する点描と、線によってリズミカルにつなぎ留めておゆく方法(分割構成)、この両方がもつ相反する効果を、國領はたくみに組み合わせて、船のある風景というイメージを保とうとしているのです。(南島 興)
Page Top
國領は西洋の近代絵画の影響を受けつつ、初期の模索期間を経て、1950年代の半ばから「点描」による絵画を描き始めます。点描とは絵具を点のように並べて表現する手法です。しかしこれを徹底すると、あらゆるイメージはばらばらに解体されてしまいます。そこで國領自身が点描のなかでもこの時期の作品を「立体派風分割構成の傾向」といい表す通り、主に縦に延びた線を意識させることで建物や船の形をかろうじて浮かび上がらせています。つまり、イメージを解体する点描と、線によってリズミカルにつなぎ留めておゆく方法(分割構成)、この両方がもつ相反する効果を、國領はたくみに組み合わせて、船のある風景というイメージを保とうとしているのです。
(南島 興)