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極細ごくぼその茎くきに虫食い穴がリアルな葉、繊細せんさいに重なる花弁かべん――触れただけで折れそうな萩の一枝は、精巧せいこうに作られた木彫もくちょう。須田はこれを、その存在を強く主張しない、ひっそりとした場所に置きます。一輪の花や雑草などの木彫を、空間によって置く位置を決め、そのことによって空間全体の見え方を大きく変える展示をしています。インスタレーションと呼ばれるこの展示方法によって、見る者はその空間で、日常の中で密やかに生き続ける生せいと、そのささやかで美しい姿に出会います。と同時に、か細く優美な萩の一枝が、空間の見え方をいかに変えるかにも驚かされるでしょう。人工物の中で生きる意味や、見ることそのものの意味を静かに問いかけてくるのです。 (八柳サエ)
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極細の茎に虫食い穴がリアルな葉、繊細に重なる花弁――触れただけで折れそうな萩の一枝は、精巧に作られた木彫。須田はこれを、その存在を強く主張しない、ひっそりとした場所に置きます。一輪の花や雑草などの木彫を、空間によって置く位置を決め、そのことによって空間全体の見え方を大きく変える展示をしています。インスタレーションと呼ばれるこの展示方法によって、見る者はその空間で、日常の中で密やかに生き続ける生と、そのささやかで美しい姿に出会います。と同時に、か細く優美な萩の一枝が、空間の見え方をいかに変えるかにも驚かされるでしょう。人工物の中で生きる意味や、見ることそのものの意味を静かに問いかけてくるのです。
(八柳サエ)