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劉生は、もともと、ヨーロッパの絵画を熱心に研究して、油彩や水彩で友人や家族の肖像、静物、風景などを描いていました。一方で、1920年ころから東洋美術の面白さに目覚め、東洋の画材を使って絵を描きはじめます。この作品もそうした試みの成果です。色のにじみや濃淡、線の動きによって3個の桃がいきいきと表現されています。桃のうえに「王母千年実 秦人幾代孫」と書かれています。王母とは中国の伝説の仙女せんじょ、西王せいおう母ぼのこと。長生きを願っている漢の武ぶ帝ていに、三千年に一度実をつける仙桃せんとうを捧げました。描かれている桃はこの話に由来しており、長寿を表すおめでたい主題として日本でも好まれました。劉生も同じテーマで多くの作品を残しました。(柏木智雄)
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劉生は、もともと、ヨーロッパの絵画を熱心に研究して、油彩や水彩で友人や家族の肖像、静物、風景などを描いていました。一方で、1920年ころから東洋美術の面白さに目覚め、東洋の画材を使って絵を描きはじめます。この作品もそうした試みの成果です。色のにじみや濃淡、線の動きによって3個の桃がいきいきと表現されています。桃のうえに「王母千年実 秦人幾代孫」と書かれています。王母とは中国の伝説の仙女、西王母のこと。長生きを願っている漢の武帝に、三千年に一度実をつける仙桃を捧げました。描かれている桃はこの話に由来しており、長寿を表すおめでたい主題として日本でも好まれました。劉生も同じテーマで多くの作品を残しました。
(柏木智雄)