桃之絵 画像 拡大する

もも の え桃之絵

作家名
キシダ リュウセイ 岸田 劉生
作家英名
KISHIDA, Ryusei 
生年
1891年
没年
1929年
制作年
1925年(大正14年) 
技法、材質、形状
紙本着色、軸装(一幅) 
縦(高) × 横(幅) × 奥行(厚)
70.2 x 22.8 cm 
受入種別
寄贈 
寄贈者名
大島伸子氏
分野名
日本画 
収蔵品番号
2013-JP-001 

劉生は、もともと、ヨーロッパの絵画を熱心に研究して、油彩や水彩で友人や家族の肖像、静物、風景などを描いていました。一方で、1920年ころから東洋美術の面白さに目覚め、東洋の画材を使って絵を描きはじめます。この作品もそうした試みの成果です。色のにじみや濃淡、線の動きによって3個の桃がいきいきと表現されています。桃のうえに「王母千年実 秦人幾代孫」と書かれています。王母とは中国の伝説の仙女せんじょ西王せいおうのこと。長生きを願っている漢のていに、三千年に一度実をつける仙桃せんとうを捧げました。描かれている桃はこの話に由来しており、長寿を表すおめでたい主題として日本でも好まれました。劉生も同じテーマで多くの作品を残しました。
(柏木智雄)

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