Position '95・腐蝕 I 画像 拡大する

Position '95・腐蝕 I

作家名
ナカバヤシ タダヨシ 中林 忠良
作家英名
NAKABAYASHI, Tadayoshi 
生年
1937年
没年
-
制作年
1995年(平成7年) 
技法、材質、形状
エッチング、アクアチント(雁皮刷) 
縦(高) × 横(幅) × 奥行(厚)
49.5 x 57.5 cm 
エディション
29/50
受入種別
購入 
分野名
版画(日本作家) 
収蔵品番号
2017-PRJ-035 

中林が取り組むのは、金属が酸に溶ける性質を利用した銅版画の技法です。銅板を酸につけ、線や面としたい部分を溶かしてへこませ、そこにインクをつめて刷ります。しょくと呼ばれる金属の化学反応によるこの過程では、人の健康にも害を及ぼしかねないガスが発生します。中林はその危険性を認識し、制作環境の改善を模索する一方、かね光晴みつはるによる「すべて、腐爛くさらないものはない!」という詩の一節に深く共鳴しました。そして金属がむしばまれていく現象そのものに関心を寄せます。この作品の花束も、銅板が溶剤につけられ、その時間の経過により腐蝕が進み、結果として得られた像。そこには、やがてはみな朽rt>くちてゆく命のはかなさが重ねられています。
(片多祐子)

Page Top