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中林が取り組むのは、金属が酸に溶ける性質を利用した銅版画の技法です。銅板を酸につけ、線や面としたい部分を溶かしてへこませ、そこにインクをつめて刷ります。腐ふ蝕しょくと呼ばれる金属の化学反応によるこの過程では、人の健康にも害を及ぼしかねないガスが発生します。中林はその危険性を認識し、制作環境の改善を模索する一方、金かね子こ光晴みつはるによる「すべて、腐爛くさらないものはない!」という詩の一節に深く共鳴しました。そして金属が蝕むしばまれていく現象そのものに関心を寄せます。この作品の花束も、銅板が溶剤につけられ、その時間の経過により腐蝕が進み、結果として得られた像。そこには、やがてはみな朽rt>くちてゆく命のはかなさが重ねられています。(片多祐子)
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中林が取り組むのは、金属が酸に溶ける性質を利用した銅版画の技法です。銅板を酸につけ、線や面としたい部分を溶かしてへこませ、そこにインクをつめて刷ります。腐蝕と呼ばれる金属の化学反応によるこの過程では、人の健康にも害を及ぼしかねないガスが発生します。中林はその危険性を認識し、制作環境の改善を模索する一方、金子光晴による「すべて、腐爛らないものはない!」という詩の一節に深く共鳴しました。そして金属が蝕まれていく現象そのものに関心を寄せます。この作品の花束も、銅板が溶剤につけられ、その時間の経過により腐蝕が進み、結果として得られた像。そこには、やがてはみな朽rt>くちてゆく命のはかなさが重ねられています。
(片多祐子)