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画面の手前には分かれ道、上空には気球が浮かんでいて、どこか幻想的な雰囲気を漂わせています。中央にたつ十字架のある建物は、横浜山手にあるフェリス女学院にいまも建つカイパー記念講堂に取材したものと言われています。北海道に生まれた松樹は、初期の抑えた褐かっ色しょくからなる作風の「赤の時代」との決別として、1964年に自身の作品を焼却したという逸いつ話わが残っています。それから5年ほどして、この作品にも見られるような「白の時代」へと変化していきます。松樹自身が述べるように、建物の白さの際立つ風景画は、藤ふじ田た嗣治つぐはるの裸婦画に見られる乳白色からの影響があったことがうかがえます。(南島 興)
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画面の手前には分かれ道、上空には気球が浮かんでいて、どこか幻想的な雰囲気を漂わせています。中央にたつ十字架のある建物は、横浜山手にあるフェリス女学院にいまも建つカイパー記念講堂に取材したものと言われています。北海道に生まれた松樹は、初期の抑えた褐色からなる作風の「赤の時代」との決別として、1964年に自身の作品を焼却したという逸話が残っています。それから5年ほどして、この作品にも見られるような「白の時代」へと変化していきます。松樹自身が述べるように、建物の白さの際立つ風景画は、藤田嗣治の裸婦画に見られる乳白色からの影響があったことがうかがえます。
(南島 興)