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photo by Masuo Mineaki
1972年に能登半島の珠洲古陶すずことうと出会って以来、その美しさに魅せられた小野寺は、陶土とうどと焼成しょうせいにおいて黒の発色を追求してきました。しかし1980年代になると一転し、透き通るような白の表現についても研究を重ねるようになりました。この作品は、その対照的な白と黒の粘土を調合し、数種類の異なる色味を組み合わせる、練上ねりあげの技法で作られています。調合の異なる土はそれぞれ収縮率も異なるため、地道な焼成のテストが必要です。細やかなグラデーションがうみだされたこの花器には、作家の故郷、北海道の雄大な自然を思わせる景色がみてとれます。それまで黒一色の陶器を制作してきた小野寺の作風にも、大きな変化をもたらしました。(長谷川珠緒)
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1972年に能登半島の珠洲古陶と出会って以来、その美しさに魅せられた小野寺は、陶土と焼成において黒の発色を追求してきました。しかし1980年代になると一転し、透き通るような白の表現についても研究を重ねるようになりました。この作品は、その対照的な白と黒の粘土を調合し、数種類の異なる色味を組み合わせる、練上げの技法で作られています。調合の異なる土はそれぞれ収縮率も異なるため、地道な焼成のテストが必要です。細やかなグラデーションがうみだされたこの花器には、作家の故郷、北海道の雄大な自然を思わせる景色がみてとれます。それまで黒一色の陶器を制作してきた小野寺の作風にも、大きな変化をもたらしました。(長谷川珠緒)