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漆芸作品の素地づくりの手法のひとつに、曲輪まげわがあります。木を薄い板状に加工し、それを輪にして幾重にも積み重ね、器をつくる技法です。赤地はこの技術の第一人者として、1953年に開始された正倉院宝物漆工部門の調査にたずさわりました。この作品は、正倉院宝物「漆花形箱うるしのはながたばこ」を原型とした復元の試みのひとつです。2種類の花形の器の曲線は、曲輪の手法で形づくられています。これらが8個組み合わされ、外箱に収まり、今でいうオードブルセットのような使い方がされたと考えられています。狂いのない素地づくりとして紀元前の中国で発展した曲輪の技術が、時代を超え、現代に受け継がれています。(長谷川珠緒)
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漆芸作品の素地づくりの手法のひとつに、曲輪があります。木を薄い板状に加工し、それを輪にして幾重にも積み重ね、器をつくる技法です。赤地はこの技術の第一人者として、1953年に開始された正倉院宝物漆工部門の調査にたずさわりました。この作品は、正倉院宝物「漆花形箱」を原型とした復元の試みのひとつです。2種類の花形の器の曲線は、曲輪の手法で形づくられています。これらが8個組み合わされ、外箱に収まり、今でいうオードブルセットのような使い方がされたと考えられています。狂いのない素地づくりとして紀元前の中国で発展した曲輪の技術が、時代を超え、現代に受け継がれています。
(長谷川珠緒)