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松本楓湖は、江戸幕府お抱えの狩野かのう派はの流れを汲む絵師についてのち、明治になって古今の諸派に通じた菊きく池ち容斎ようさいの弟子となりました。歴史上の人物の絵を得意とした彼の画塾からは名を成す画家が多く輩出しました。横浜生まれの今村いまむら紫し紅こうもそのひとりです。この絵は晩年の作。東方朔は描かれた人物の名で、中国の前漢の時代、武帝のもとで活躍した政治家。彼は西王せいおう母ぼと一緒に描かれることもあります。西王母は、古くから信仰された仙境、崑崙山こんろんさんに住む伝説の女神で、三千年に一度しか実らない桃を育てていました。東方朔はこの桃を三度も盗んで非常な長寿を保ったとされるので、桃を持つ姿で描かれ、不老長寿ふろうちょうじゅを願い、また祝うめでたい画題になりました。(八柳サエ)
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松本楓湖は、江戸幕府お抱えの狩野派の流れを汲む絵師についてのち、明治になって古今の諸派に通じた菊池容斎の弟子となりました。歴史上の人物の絵を得意とした彼の画塾からは名を成す画家が多く輩出しました。横浜生まれの今村紫紅もそのひとりです。
この絵は晩年の作。東方朔は描かれた人物の名で、中国の前漢の時代、武帝のもとで活躍した政治家。彼は西王母と一緒に描かれることもあります。西王母は、古くから信仰された仙境、崑崙山に住む伝説の女神で、三千年に一度しか実らない桃を育てていました。東方朔はこの桃を三度も盗んで非常な長寿を保ったとされるので、桃を持つ姿で描かれ、不老長寿を願い、また祝うめでたい画題になりました。
(八柳サエ)