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レコードと針とが、抽象的な模様のように画面いっぱいに広がっています。この作品を撮影した堀不佐夫は、師であり写真家の野の島康三じまやすぞうの支援を受け、戦前ドイツに留学した写真家です。当時のドイツでは、社会が機械化する状況を背景に、現実を合理的、客観的、即物的に把握することを目指す、新即物主義の写真家たちが盛んに活動していました。堀は帰国後、こうした動向に影響を受けた作品を制作します。その代表的な作例となるこの作品では、クローズアップの手法が使われました。正確に刻まれたレコードの溝みぞ、寸分違たがわずかたち作られた針。堀は、肉眼では捉えきれないモチーフの細部に着目し、機械の眼でしか捉えることのできない表現を目指しました。(大澤紗蓉子)
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レコードと針とが、抽象的な模様のように画面いっぱいに広がっています。この作品を撮影した堀不佐夫は、師であり写真家の野島康三の支援を受け、戦前ドイツに留学した写真家です。当時のドイツでは、社会が機械化する状況を背景に、現実を合理的、客観的、即物的に把握することを目指す、新即物主義の写真家たちが盛んに活動していました。堀は帰国後、こうした動向に影響を受けた作品を制作します。その代表的な作例となるこの作品では、クローズアップの手法が使われました。正確に刻まれたレコードの溝、寸分違わずかたち作られた針。堀は、肉眼では捉えきれないモチーフの細部に着目し、機械の眼でしか捉えることのできない表現を目指しました。
(大澤紗蓉子)