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月の光に照らされて爛漫らんまんに咲く野花と、そこに降りたつ黒い蝶。花と蝶にクロースアップされた視点や幻想的な色づかいは、いささか現実の風景とは思えない、神秘的な空気をもちあわせています。東京で天台宗てんだいしゅうの寺院に生まれた近藤は、幼くして僧侶となり、制作においても仏教との深い関わりを持ち続けました。花を描くきっかけは、青年期に八やつヶが岳山麓たけさんろくでグライダーの訓練を受けたときに目にした高山植物の姿に強い印象を受けたことだと、画家は語ります。自ら「幻げん華か」とよぶこれらの花々は、人間の内面世界をくまなく照らし慰なぐさめてくれる、浄土の花園のイメージに重ねられているのです。(長谷川珠緒)
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月の光に照らされて爛漫に咲く野花と、そこに降りたつ黒い蝶。花と蝶にクロースアップされた視点や幻想的な色づかいは、いささか現実の風景とは思えない、神秘的な空気をもちあわせています。東京で天台宗の寺院に生まれた近藤は、幼くして僧侶となり、制作においても仏教との深い関わりを持ち続けました。花を描くきっかけは、青年期に八ヶ岳山麓でグライダーの訓練を受けたときに目にした高山植物の姿に強い印象を受けたことだと、画家は語ります。自ら「幻華」とよぶこれらの花々は、人間の内面世界をくまなく照らし慰めてくれる、浄土の花園のイメージに重ねられているのです。
(長谷川珠緒)