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この画家は、寺の家の生まれ。仏画をよく描いた僧侶の父から絵の具の溶き方などを習い、やがて画家を志しました。仏教の教えと絵の双方が身近だった育ちと、自らの感性とがはぐくんだ内なる世界を拠より所どころに、幻想的な絵の制作を続けました。仏教での業ごう火かは、人が悪い行いをすることで身を滅ぼすのを火にたとえ、火に包まれる恐ろしさを表します。けれどもこの絵の炎は、戒いましめではなく、怪しい花と共に華やかさを放っています。ここには、現代の新たな仏画とも呼べるような浄土世界じょうどせかいが描きだされています。画家は絵の裏面に、屏風を蛇腹じゃばらに折り曲げず平らに展示して欲しいと記しています。この画家の見せ方、見え方へのこだわりと律りち義ぎさが伝わります。(八柳サエ)
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この画家は、寺の家の生まれ。仏画をよく描いた僧侶の父から絵の具の溶き方などを習い、やがて画家を志しました。仏教の教えと絵の双方が身近だった育ちと、自らの感性とがはぐくんだ内なる世界を拠り所に、幻想的な絵の制作を続けました。
仏教での業火は、人が悪い行いをすることで身を滅ぼすのを火にたとえ、火に包まれる恐ろしさを表します。けれどもこの絵の炎は、戒めではなく、怪しい花と共に華やかさを放っています。ここには、現代の新たな仏画とも呼べるような浄土世界が描きだされています。画家は絵の裏面に、屏風を蛇腹に折り曲げず平らに展示して欲しいと記しています。この画家の見せ方、見え方へのこだわりと律義さが伝わります。
(八柳サエ)