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画家自身の部屋でしょうか?イーゼル(題名の「画架がか」はイーゼルの意)、カンヴァス、パレットなど、画材を中心とした静物が配されています。ブラックは20世紀初頭、複数の視点を画面上で再構成するキュビスムの実験をピカソとともに押し進めた画家です。それから20年あまりを経て描かれたこの作品、作風はだいぶん温和になりましたが、テーブルと花瓶の視点の差異に見られるように、キュビスムの手法はここでも健在です。テーブルの上のパレットは、ブラックの言う「メタモルフォーシス」(変貌へんぼう)によって骸骨がいこつのイメージに重ね合わされています。そこには、第二次世界大戦勃発を目前にしたこの時期の、画家の不安な心持ちも垣間見えます。(松永真太郎)
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画家自身の部屋でしょうか?イーゼル(題名の「画架」はイーゼルの意)、カンヴァス、パレットなど、画材を中心とした静物が配されています。ブラックは20世紀初頭、複数の視点を画面上で再構成するキュビスムの実験をピカソとともに押し進めた画家です。それから20年あまりを経て描かれたこの作品、作風はだいぶん温和になりましたが、テーブルと花瓶の視点の差異に見られるように、キュビスムの手法はここでも健在です。
テーブルの上のパレットは、ブラックの言う「メタモルフォーシス」(変貌)によって骸骨のイメージに重ね合わされています。そこには、第二次世界大戦勃発を目前にしたこの時期の、画家の不安な心持ちも垣間見えます。
(松永真太郎)