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オリーブ色の手製の額に収められた小さな「絵画」。ボール紙の下地に、市電の切符、布切れ、靴底の皮革、封蝋ふうろう、厚紙、鉛なまり片へんなどが糊のりや釘で固定されています。所々に青、黄、緑、クリームの絵の具が見えます。左下の切符が真っすぐなのに対し、右下から左上にかけての様々な要素が弓なりの動きを感じさせます。作者シュヴィッタ―スは廃物を拾い集めて抽象画を作りました。彼のメルツ絵画の中では、どんなものでも色と見なされ、様々な色同士がバランスを取り合うのです。ものが元々持っていた機能や意味は問題にされません。メルツとは別のメルツ絵画に貼り付けられた広告の銀行名に由来しますが、「消去するアウスメルツェン」を意味するドイツ語とも関係します。(中村尚明)
「じっくりみる この一点 クルト・シュヴィッタース 《メルツ絵画1c 二重絵画》」(動画 2021年1月)横浜美術館のコレクションを、解説をあえて加えず、細部のクローズアップや、さまざまな角度からとらえた映像でご紹介します。
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オリーブ色の手製の額に収められた小さな「絵画」。ボール紙の下地に、市電の切符、布切れ、靴底の皮革、封蝋、厚紙、鉛片などが糊や釘で固定されています。所々に青、黄、緑、クリームの絵の具が見えます。左下の切符が真っすぐなのに対し、右下から左上にかけての様々な要素が弓なりの動きを感じさせます。作者シュヴィッタ―スは廃物を拾い集めて抽象画を作りました。彼のメルツ絵画の中では、どんなものでも色と見なされ、様々な色同士がバランスを取り合うのです。ものが元々持っていた機能や意味は問題にされません。メルツとは別のメルツ絵画に貼り付けられた広告の銀行名に由来しますが、「消去する」を意味するドイツ語とも関係します。
(中村尚明)