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ミロは1944年頃から積極的に彫刻を作り始めます。初めは粘土で作ったものを焼物にしました。やがて制作法を変え、海岸や町で集めた廃品や自然物をいくつか組み合わせて塔のような人物像を作り、ブロンズで鋳造ちゅうぞうしました。この作品では、下半分はL字型の建築部材を、上半分はミロが粘土で作ったものを鋳造しています。おもて面にはミロの絵画に見られる涙や星座の形、裏面には星や三日月を彫り込んでいます。円形の顔にウサギのような耳と獣けもののような鼻。頭上に二本足でとまるボウル型の生物。扉のように開いた下半身。ミロのこうした彫像はモンスターとも呼ばれます。そこにはフランコ独裁政権に対する抵抗の意志が込められています。(中村尚明)
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ミロは1944年頃から積極的に彫刻を作り始めます。初めは粘土で作ったものを焼物にしました。やがて制作法を変え、海岸や町で集めた廃品や自然物をいくつか組み合わせて塔のような人物像を作り、ブロンズで鋳造しました。この作品では、下半分はL字型の建築部材を、上半分はミロが粘土で作ったものを鋳造しています。おもて面にはミロの絵画に見られる涙や星座の形、裏面には星や三日月を彫り込んでいます。円形の顔にウサギのような耳と獣のような鼻。頭上に二本足でとまるボウル型の生物。扉のように開いた下半身。ミロのこうした彫像はモンスターとも呼ばれます。そこにはフランコ独裁政権に対する抵抗の意志が込められています。
(中村尚明)