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真っ赤な蒸気機関車がオーロラの広がる夜空を走っています。画面右下には、小さなセーラー服の少女がこちらに目を向けてしゃがんでいます。この絵が描かれた1964年、日本は高度経済成長の真っただ中でした。観光産業は戦後復興の大きな柱となり、東海道新幹線も開業します。こうした中、作家は昔の修学旅行をイメージして、蒸気機関車とセーラー服の女学生を描きました。しかしよく見ると、機関車のレールは工事現場で人々に注意をうながす、黄色と黒のトラ柄テープの模様です。この機関車は一体どこに向かうのか…。この危うげなレールには、経済成長ばかりに目を向ける、当時の日本社会に対する批判が込められているのかもしれません(大澤紗蓉子)
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真っ赤な蒸気機関車がオーロラの広がる夜空を走っています。画面右下には、小さなセーラー服の少女がこちらに目を向けてしゃがんでいます。この絵が描かれた1964年、日本は高度経済成長の真っただ中でした。観光産業は戦後復興の大きな柱となり、東海道新幹線も開業します。こうした中、作家は昔の修学旅行をイメージして、蒸気機関車とセーラー服の女学生を描きました。しかしよく見ると、機関車のレールは工事現場で人々に注意をうながす、黄色と黒のトラ柄テープの模様です。この機関車は一体どこに向かうのか…。この危うげなレールには、経済成長ばかりに目を向ける、当時の日本社会に対する批判が込められているのかもしれません
(大澤紗蓉子)