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森村がドイツルネサンスの画家ルーカス・クラーナハ《キリスト磔刑たっけい》(1503年)のマリアとヨハネらに自ら扮ふんした連作です。昼下がりから夜明けへ、画中のふたりは侍と芸者、ヘンゼルとグレーテル風の人物、そしてリカちゃん人形へと変身しています。この名画の登場人物に扮するシリーズは1985年の《肖像(ゴッホ)》に始まります。扮することで、日本人の男性である自らの身体と西洋絵画の人物たちとのずれが明らかになります。またそれは森村の身体と侍と芸者など日本人へのステレオタイプとのずれでもあるでしょう。森村はユーモラスに、美術史における自らのアイデンティティへの違和感や不安定さを開示してみせるのです。(南島 興)
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森村がドイツルネサンスの画家ルーカス・クラーナハ《キリスト磔刑》(1503年)のマリアとヨハネらに自ら扮した連作です。昼下がりから夜明けへ、画中のふたりは侍と芸者、ヘンゼルとグレーテル風の人物、そしてリカちゃん人形へと変身しています。この名画の登場人物に扮するシリーズは1985年の《肖像(ゴッホ)》に始まります。扮することで、日本人の男性である自らの身体と西洋絵画の人物たちとのずれが明らかになります。またそれは森村の身体と侍と芸者など日本人へのステレオタイプとのずれでもあるでしょう。森村はユーモラスに、美術史における自らのアイデンティティへの違和感や不安定さを開示してみせるのです。
(南島 興)