←前のページに戻る 前の作品 次の作品 ちょうか ろう張果老 作家名 シモムラ カンザン 下村 観山 作家英名 SHIMOMURA, Kanzan 生没年 1873年 - 1930年 制作年 1921年頃(大正10年頃) 技法、材質、形状 絹本着色、二曲屏風一隻 縦(高) × 横(幅) × 奥行(厚) 168.0 x 172.0 cm 収蔵品番号 83-JP-006 分野名 日本画 受入種別 寄贈 寄贈者名 筒井佐太郎氏 張果老ちょうかろうは中国の仙人。ロバを紙のように折りたたんで持ち運び、水を吹きかけて元の大きさに戻しては、その背に乗って一日に数万里(数千キロ!)を移動したとか。日本ではロバの容れものが箱から瓢箪ひょうたんに変わり、あり得ないことが現実になる意のことわざ「瓢箪ひょうたんから駒こま」の語源になりました。ここでも張果老ちょうかろうは瓢箪ひょうたんを右手に、おもちゃみたいなロバと相対あいたいしています。仙人の顔や手をかたどる細やかな線と、衣のたっぷりした輪郭線との対比が、なにかが起こっているような動感を生んでいます。頭部のかざりと青い腰紐こしひももロバにむかって流れ、口元は語りかけているよう。ではロバのほうは? 仙術で小さくされているのか、むくむく復活しているところなのか?(坂本恭子) メタデータ : Json-LD n3 nt rdf(xml) ttl
張果老は中国の仙人。ロバを紙のように折りたたんで持ち運び、水を吹きかけて元の大きさに戻しては、その背に乗って一日に数万里(数千キロ!)を移動したとか。日本ではロバの容れものが箱から瓢箪に変わり、あり得ないことが現実になる意のことわざ「瓢箪から駒」の語源になりました。
ここでも張果老は瓢箪を右手に、おもちゃみたいなロバと相対しています。仙人の顔や手をかたどる細やかな線と、衣のたっぷりした輪郭線との対比が、なにかが起こっているような動感を生んでいます。頭部のかざりと青い腰紐もロバにむかって流れ、口元は語りかけているよう。ではロバのほうは? 仙術で小さくされているのか、むくむく復活しているところなのか?
(坂本恭子)