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ガラスの花器に花を生けることは、今ではごく普通のことですが、昭和初期まで、花器といえば陶器や鋳い物もの、竹籠たけかごが一般的でした。そうした時代に、岩田は意欲的にガラスの花器を制作し、生け花の世界とも新たな関係を築きました。1936年には、いけばな草月流そうげつりゅうの勅て使し河が原蒼風はらそうふうと共同で展覧会を開催します。透き通るガラスの特徴を活かして草木の「根」をあえて見せる試みは、驚きをもって迎えられました。この作品は、赤の不透明ガラスの土台に、気泡を含んだ褐色の透明ガラスの首がすっと立ち上がっています。花器によるガラスと花の関係への考察はやがて、それを設置する空間と光の演出へと、岩田の関心を導くことになるのです。(長谷川珠緒)
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ガラスの花器に花を生けることは、今ではごく普通のことですが、昭和初期まで、花器といえば陶器や鋳物、竹籠が一般的でした。そうした時代に、岩田は意欲的にガラスの花器を制作し、生け花の世界とも新たな関係を築きました。1936年には、いけばな草月流の勅使河原蒼風と共同で展覧会を開催します。透き通るガラスの特徴を活かして草木の「根」をあえて見せる試みは、驚きをもって迎えられました。この作品は、赤の不透明ガラスの土台に、気泡を含んだ褐色の透明ガラスの首がすっと立ち上がっています。花器によるガラスと花の関係への考察はやがて、それを設置する空間と光の演出へと、岩田の関心を導くことになるのです。
(長谷川珠緒)