心中万年草 お梅粂之助 画像 拡大する

しんじゅう まんねんそう おうめ くめのすけ心中万年草 お梅粂之助

作家名
ヒロセ チョウコウ 広瀬 長江
作家英名
HIROSE, Choko 
生年
1884年
没年
1917年
制作年
1910年頃(明治43年頃) 
技法、材質、形状
絹本着色、軸装(一幅) 
縦(高) × 横(幅) × 奥行(厚)
135.7 x 55.0 cm 
受入種別
購入 
分野名
日本画 
収蔵品番号
98-JP-002 

広瀬長江は、明治30年代からやす靫彦ゆきひこ今村いまむらこうらが率いるこうかいの展覧会を中心に作品を発表しました。この作品も同会の第13回展出品作と推定されます。
現存する構想画に「万年草お梅粂之介」の文字があることから、近松門ちかまつもんもん浄瑠璃じょうるり心中万年草しんじゅうまんねんそう」に取材したことが分かります。「心中万年草」は、こうさん寺小姓てらこしょうくめすけふもとの宿・さいの娘お梅が女人堂にょにんどうで心中した事件を脚色したもの。角前髪すみまえがみの粂之助は口元をぬぐい、かたわらに座るお梅と早すぎる死を前に水杯みずさかずきを交わしたのでしょうか。事件が起きたのは宝永ほうえいどし(1708年)のことでした。お梅の着物に「宝」「子」の文字や梅の文様が描かれ、事件と人物の正体を暗示しているようです。
(柏木智雄)

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