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初期には主に輸出向けの陶磁器制作に多忙をきわめていた初代宮川香山は、1888年に窯の経営を二代に譲ると、自らは釉薬ゆうやくや古陶器の研究に、より多くの時間を費やすようになりました。陶器の表面を浮彫や造形物で装飾する高浮彫たかうきぼりの作品から、作風も一転します。釉下ゆうかに細かな絵付けをほどこした作品や、絶妙な釉の効果を活かした風合いの異なる作品がうみだされました。この作品は、平安貴族が水遊びを楽しんだ鳳凰ほうおう舟を模した花器で、水をつかさどる龍と、風に耐えて飛ぶ想像上の水鳥が表されています。手びねりの成形に、青華せいかの絵付け、白泥はくでいを線状に盛り上げる装飾がほどこされ、古き日本の文化に根差した主題が、格調高く表現されています。(長谷川珠緒)
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初期には主に輸出向けの陶磁器制作に多忙をきわめていた初代宮川香山は、1888年に窯の経営を二代に譲ると、自らは釉薬や古陶器の研究に、より多くの時間を費やすようになりました。陶器の表面を浮彫や造形物で装飾する高浮彫の作品から、作風も一転します。釉下に細かな絵付けをほどこした作品や、絶妙な釉の効果を活かした風合いの異なる作品がうみだされました。この作品は、平安貴族が水遊びを楽しんだ鳳凰舟を模した花器で、水をつかさどる龍と、風に耐えて飛ぶ想像上の水鳥が表されています。手びねりの成形に、青華の絵付け、白泥を線状に盛り上げる装飾がほどこされ、古き日本の文化に根差した主題が、格調高く表現されています。
(長谷川珠緒)