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ここに描かれているのは射撃訓練などで使われる標的です。つい「描かれている」と書きましたが、実はスクリーンプリントという版画技法で作られているので、正しくは「刷られて」います。この技法では、枠に張った目の細かい布が版となり、繊維の孔あなにインクを通すことで、むらのない色面表現が可能になります。しかしここでは、この技法の長所に逆らって、インクのむらや量感の表現が試みられています。作家はこの作品のために、27枚のスクリーンに標的を描きました。つまりこの作品は27層ものインクの重なりで出来ています。インクが滴る様子があちこちに見られますが、これもおそらく、描くことにこだわる作家がわざと加えたものでしょう。(大澤紗蓉子)
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ここに描かれているのは射撃訓練などで使われる標的です。つい「描かれている」と書きましたが、実はスクリーンプリントという版画技法で作られているので、正しくは「刷られて」います。この技法では、枠に張った目の細かい布が版となり、繊維の孔にインクを通すことで、むらのない色面表現が可能になります。しかしここでは、この技法の長所に逆らって、インクのむらや量感の表現が試みられています。作家はこの作品のために、27枚のスクリーンに標的を描きました。つまりこの作品は27層ものインクの重なりで出来ています。インクが滴る様子があちこちに見られますが、これもおそらく、描くことにこだわる作家がわざと加えたものでしょう。
(大澤紗蓉子)