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平安時代、歌にまつわる話を集めた『伊勢物語いせものがたり』は、貴族として実在した在原業平ありわらのなりひらが主人公とされ、恋愛を中心とした彼の一代いちだい記きともみなされます。12段は「盗人ぬすびと」、通称「武蔵野」と呼ばれる話。盗んだのは女。男は親の許しを得ずに結ばれたい女を連れだしました。逃れた男女は武蔵野に逃げ込みます。追手が盗人をあぶりだすため野に火を放とうとしました。女は、この叢くさむらに彼もわたしも隠れているので野を焼かないでくれと男を慕したう気持ちを歌に詠よみ、命は助けられました。佐多芳郎は、古典の研究に熱心でした。ここでは、女の心のうちに焦点を当て、愛しい人との時を夢想するかのように眼を閉じて野に横たわる女の姿だけを描いています。(八柳サエ)
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平安時代、歌にまつわる話を集めた『伊勢物語』は、貴族として実在した在原業平が主人公とされ、恋愛を中心とした彼の一代記ともみなされます。12段は「盗人」、通称「武蔵野」と呼ばれる話。盗んだのは女。男は親の許しを得ずに結ばれたい女を連れだしました。逃れた男女は武蔵野に逃げ込みます。追手が盗人をあぶりだすため野に火を放とうとしました。女は、この叢に彼もわたしも隠れているので野を焼かないでくれと男を慕う気持ちを歌に詠み、命は助けられました。
佐多芳郎は、古典の研究に熱心でした。ここでは、女の心のうちに焦点を当て、愛しい人との時を夢想するかのように眼を閉じて野に横たわる女の姿だけを描いています。
(八柳サエ)