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「良夜」とは初秋の季語で、月の明るい美しい夜のこと。女性の白い肌に影が落ちていることからも、空には煌々こうこうと輝く月があることが想像できます。きりりとした面差おもざしの女性は、のびやかに両腕を上げ、降り注ぐ月のエネルギーを全身にチャージしているかのようです。簡潔かんけつなかたちと力強い輪郭線りんかくせんで描かれた裸身は、原始的な生命力を感じさせます。遊亀はこの頃、物や人のかたちを極端に単純化し、デフォルメ(変形、歪曲わいきょく)させる手法で、新しい表現を追求していました。遊亀は、正確に描くと理詰めになってしまうため、形を崩していくうちに「うそだけど本当になる」と言い、絵に実在感を与えるために、こうしたデフォルメが不可欠だと語りました。(内山淳子)
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「良夜」とは初秋の季語で、月の明るい美しい夜のこと。女性の白い肌に影が落ちていることからも、空には煌々と輝く月があることが想像できます。きりりとした面差しの女性は、のびやかに両腕を上げ、降り注ぐ月のエネルギーを全身にチャージしているかのようです。簡潔なかたちと力強い輪郭線で描かれた裸身は、原始的な生命力を感じさせます。遊亀はこの頃、物や人のかたちを極端に単純化し、デフォルメ(変形、歪曲)させる手法で、新しい表現を追求していました。遊亀は、正確に描くと理詰めになってしまうため、形を崩していくうちに「うそだけど本当になる」と言い、絵に実在感を与えるために、こうしたデフォルメが不可欠だと語りました。
(内山淳子)